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ハイドロキノンとは?
ハイドロキノン(Hydeoquinone;HQ)はシミ治療に使われる美白成分です。
自然界ではコケモモ、イチゴ、ブルーベリー、コーヒーなどに含まれています。写真の現像など古くから工業的にも使用されています。
アメリカではFDAによる規制があり2 %でOTC薬、4 %で処方箋薬として使用されていますが、EU諸国では人体への使用は禁止されています。日本では2001年から化粧品への配合が許可されました。
美容治療領域では、肝斑、日光黒子(老人性色素斑)、雀卵斑の治療やレーザー治療後の炎症後色素沈着の予防などに使われています。
ハイドロキノンの作用機序
シミのもとであるメラニン色素は表皮のメラノサイトという細胞が産生します。メラノサイトでは、チロシンを出発物質としてチロシナーゼという酵素のはたらきを経てメラニンが産生されます。
ハイドロキノンはメラニン合成酵素であるこのチロシナーゼのはたらきを阻害してメラニン合成を抑制します。またメラノサイトのDNA、RNA合成阻害作用などもあり、強力な美白効果を示します。
ハイドロキノンの作用機序
・チロシナーゼの活性抑制
・メラノサイトの破壊(DNA、RNA合成抑制)
・メラノソームの分解
チロシナーゼ阻害作用でいうと、ハイドロキノンの美白効果は美白有効成分として使われるビタミンCやコウジ酸、アルブチンと比較すると10倍~100倍と言われています。
ハイドロキノンの発がん性
ハイドロキノンには発がん性はあるのかといったことに対して、世界保健機構(WHO)外部機関の国際がん研究機構(IARC)から発表されている発がん性リスク分類では、ハイドロキノンはグループ3「人に対する発がん性が分類できない」に分類されています。
ハイドロキノン使用時の注意点
ハイドロキノンは美白効果の高い成分ですが、酸化されやすく安定性が悪い成分です。そして酸化によってできる「ベンゾキノン」という成分は皮膚刺激性が強いことが知られています。ハイドロキノン使用時のかぶれなどはこのベンゾキノンが原因のことも多くあるようです。
・遮光を徹底
ハイドロキノン使用中に強い紫外線を浴びると、シミが薄くなるどころか、逆に色素沈着を生じてしまうこともあります。
・冷暗所に保管
ハイドロキノンは酸化されると黄~茶色に変色します。変色したものを使用しないようにしましょう。光を避け、冷蔵保管します。
・漫然使用を避ける
ハイドロキノンクリーム使用開始から3ヵ月を目安に、症状の改善有無および皮膚の状態を確認します。継続治療をするか、ビタミンC誘導体などの他の美白成分に変更してみることも検討しましょう。
・その他
染毛剤の成分である「p-フェニレンジアミン」との交叉感作性が報告されています。染毛剤によるかぶれの経験がある場合は注意しましょう。
純ハイドロキノンと安定型ハイドロキノン
ハイドロキノンは光や熱、水分、空気によって劣化しやすい、安定性が悪い成分です。そして酸化によってできる「ベンゾキノン」という成分は皮膚刺激性が強いことが知られています。
このためハイドロキノン配合商品では製剤的な工夫がされています。
最近ではハイドロキノンそのもの(純ハイドロキノン)に対し、安定性や皮膚刺激性を低減した「安定型ハイドロキノン」を配合した製品も増えています。
安定型ハイドロキノンとは?
安定型ハイドロキノン(安定型徐放性ハイドロキノンSHQ-1®)はハイドロキノンとセタルコニウムクロリドなどの界面活性剤との結晶性分子錯体です。
純ハイドロキノンと比較して安定性がよいことが最大の特長です。
注意すべきはその濃度です。
ハイドロキノンを安定化させる成分も一緒になった状態で安定型ハイドロキノンと呼ぶため、例えば「安定型ハイドロキノン10%配合」と書いてあった場合、ハイドロキノンはおよそ3%程度しか入っていませんので、間違えないようにしましょう。
安定型ハイドロキノン配合商品
・アンプルール ラグジュアリーホワイト コンセントレート HQ110
【アンプルール トライアルキット】から入るのがおすすめです。
価格:11,000円 |
・アバンタイム トーンショットクリーム
安定型ハイドロキノン 5%配合
価格:3,800円 |
・キソ ハイドロクリーム SHQ-10
安定型ハイドロキノン 10%配合
【65%OFF 楽天スーパーSALE】フェイスクリーム 安定型 ハイドロキノン 10%配合 キソ ハイドロ クリーム SHQ-10 10g ホワイトクリーム 美肌 送料無料 価格:1,768円 |
・ビーグレン QuSomeホワイト2.0
ハイドロキノンとして2%
価格:6,600円 |
純ハイドロキノンの安定化技術
安定型ハイドロキノンとは異なり、効果の高い純ハイドロキノンを安定的に配合するためには製剤的工夫が必要です。
基本的には以下のようなことがおこなわれていますが、そのほかにメーカー独自の技術もあります。
・製剤中の水の配合量を減らす
・抗酸化成分(ビタミンCやビタミンEなど)配合
・遮光の容器
・純ハイドロキノン5%配合
LANTENO White HQクリーム
・純ハイドロキノン4%配合
・濃度非開示
ロート製薬 DRX HQブライトニング
多価アルコールを独自の配合率で基剤に配合することでハイドロキノンを安定化
まとめ
いかがでしたか? ハイドロキノンは美白効果が高い成分ですが、使用時の注意点も多いです。
注意点をまもって上手に取り入れてみるのもよいのではないでしょうか。