スキンケア

【成分解説】MELASYL(メラジル)とは?ラロッシュポゼ メラB3セラムの新美白アプローチ

ロレアルが開発した新しい美白アプローチ成分、「MELASYL(メラジル)」配合の美容液のイメージ写真。ラロッシュポゼ メラB3はMELASYL(メラジル)配合でシミ(色素沈着)まで浸透してメラニンの生成を抑え、美白効果が期待できます。

ロレアルから発表された新美白アプローチ成分「MELASYL(メラジル)」。

これまでの美白有効成分とは全く違うアプローチで、シミの元となるメラニン生成の過程をブロックすると世界で注目されている成分です。

そんなメラジルがラロッシュポゼの美容液メラB3に配合され、待望の日本上陸。

この記事では、美白で大注目の新成分「MELASYL(メラジル)」について、元化粧品メーカー研究員・薬剤師の筆者が徹底解説します。

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シミ(色素沈着)はどうやってできる?

色素沈着とは、メラニンの異常な増加や蓄積によって肌の色が濃くなることです。

色素沈着はシミ・炎症後色素沈着(PIH)、老人性色素斑、肝斑などがあります。

シミは紫外線や炎症などの刺激により、表皮角化細胞(ケラチノサイト)からプラスミンやエンドセリンなどのメラニン生成の指令が放出されることから始まります。

シミができるメカニズム

色素沈着(シミ)ができるしくみを表した模式図。UV-Bなどの紫外線により表皮角化細胞(ケラチノサイト)が刺激と受けると、プラスミンやエンドセリン、α-MSHなどのメラノサイト活性化物質が放出される。これにより、メラノサイト内でメラニン生成の酵素チロシナーゼが活性化し、アミノ酸であるチロシンをドーパ、ドーパキノンへと変換する酸化反応が起こる。ドーパキノンからは自動的に酸化が進み、黒色色素であるユウメラニンが、システインの存在かでは黄〜赤褐色のフェオメラニンが生成する。作られたメラニンは周囲のケラチノサイトに受け渡され、ターンオーバーにより排出される。

メラニン生成指令を受け取ったメラノサイトでは、メラニンを作る酵素であるチロシナーゼが活性化し、メラニンを作る反応が進み、メラニンが作られます

メラノサイトで作られたメラニンは周囲のケラチノサイトに受け渡され、通常はターンオーバーによって排出されます。

しかし、メラニンが過剰に作られたり、ターンオーバーが遅くなるとメラニンが溜まってシミになってしまうのです。

シミに対する美白有効成分とそのアプローチ

シミ対策には美白有効成分を使うのが基本です。

美白有効成分はメラニン生成・排出の過程にアプローチして、メラニンの生成を抑えたり、メラニンの蓄積を抑えることでシミに効果を発揮します。

主な美白有効成分とそのアプローチをまとめます。

美白のアプローチ美白有効成分名
メラニンの
生成指令を抑える
・カモミラET
・トラネキサム酸(t-AMCHA、m-トラネキサム酸)
・トラネキサム酸セチル塩酸塩(TXC)
・グリチルレチン酸ステアリルSW
チロシナーゼ活性を
抑える
・ビタミンC誘導体
・アルブチン
・エラグ酸
・コウジ酸
・4-メトキシサリチル酸カリウム塩(4MSK)
・4-n-ブチルレゾルシノール(ルシノール)
チロシナーゼ
成熟阻害
・マグノリグナン
チロシナーゼ
分解促進
・リノール酸S(リノレックS)
できてしまった
メラニンを還元する
ビタミンC誘導体
メラニンの受け渡しを
ブロックする
・ナイアシンアミド、ニコチン酸アミド(D-メラノ)
メラニンの排出を促す・デクスパンテノールW(PCE-DP、m-ピクセノール)
・アデノシン一リン酸二ナトリウム(エナジーシグナルAMP)

美白:メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ、またはメラニンの蓄積を抑え、シミ・そばかすを防ぐ

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MELASYL(メラジル)は何が違う?

これまでの美白有効成分は主にメラニン生成過程の中でもチロシナーゼという酵素を阻害するものがほとんどでした。

メラニン生成過程の「チロシン→ドーパ→ドーパキノン」までの反応はチロシナーゼが関与します。

しかしそのあとは自動的に酸化反応が進んでしまうため、一度ドーパキノンが作られると、メラニンまで一気に進んでしまうのです。

この過程に着目し、ロレアルが開発した独自成分「MELASYL(メラジル)」です。

「MELASYL(メラジル)」は18年の研究を経て、10万種の分子から見つけた成分。

どんな肌色でも効果が出るよう、世界の全大陸34カ国から48,000人のモニターを集めて開発を行ったそう。

またメラニンは表皮の基底層にあるメラノサイトで作られるため、成分が表皮の深いところまで届かなければ効果を発揮しません。

「MELASYL(メラジル)」は皮膚への浸透性ともちろん安全性まで考慮して最適化された独自成分です。

そして「MELASYL(メラジル)」はチロシナーゼ阻害ではなく、メラニン生成直前のプロセスにアプローチします。

つまり、ドーパキノン、DHI、DHICAを捕獲し、メラニンの元をなくしてくれるのです。

美白有効成分と比較した試験では、なんとビタミンCよりも効果が合ったという結果も。

使用中だけでなく、使用中止後も効果が持続するというから驚き。

全成分表示では「2-メルカプトニコチノイルグリシン」という成分です。

MELASYLを使うには?

MELASYL(メラジル)はロレアル独自成分です。

日本でもついにラロッシュポゼからMELASYL(メラジル)配合の美容液「ラロッシュポゼ メラ B3 セラム」が2024年6月に登場。

ラロッシュポゼ メラ B3 セラム
30mL 9,350円

公式サイトでは6月11日からAmazonでは7月25日から発売が開始されました。

ぜひチェックしてみてくださいね。

まとめ

これまでと全く異なるアプローチでシミ(色素沈着)にアプローチする成分MELASYL(メラジル)。

日本ではラロッシュポゼ メラ B3 セラムに配合されています。

使用中はもちろん、使用後も効果が持続するというのはぜひ試してみたいところ。

これまでの美白美容液にプラスして使うのがおすすめです。

MELASYL(メラジル)でこれまで不満に思っていたシミ(色素沈着)の悩みが解決するかもしれませんね。

純ハイドロキノンと安定型ハイドロキノンが配合されたメラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ美白美容液のイメージ写真。

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  • この記事を書いた人

コスメ管理人

元化粧品メーカー研究員、現役薬剤師| 日本化粧品検定特級コスメコンシェルジュ|日本コスメティック協会 コスメマイスター&スキンケアマイスター|日本フェムテック協会 認定フェムテックエクスパート |10年以上化粧品開発に携わった経験から、本当に肌に良い化粧品についてお伝えします。

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