背中ニキビのケアで大切なのがボディソープ。
この記事では背中ニキビのための薬用ボディソープについて、
- 市販品の選び方のポイント
- 有効成分の種類
- おすすめのボディソープ
などを元化粧品メーカー研究員・薬剤師の筆者が詳しく解説します。
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背中ニキビ用の市販ボディソープの選び方 2つのポイント
背中ニキビ対策ではどのようなボディソープを選ぶかが重要になります。
お肌に合わないボディソープを選んでしまうと、背中ニキビがさらに悪化してしまうこともあります。
背中ニキビ用ボディソープを選ぶときは次のポイントに気をつけましょう。
背中ニキビ用ボディソープの選び方のポイント
- ニキビを防ぐ効能効果がある薬用(医薬部外品)であること
- 背中ニキビの3つの原因に対処していること
ポイント① ニキビを防ぐ効能効果がある薬用(医薬部外品)であること
ニキビを防ぐ効果は薬用(医薬部外品)にしか認められていません。
背中ニキビのケアには必ずニキビ肌用の薬用(医薬部外品)の石鹸を選びましょう。
背中ニキビができる原因は3つあります。
医薬部外品にはニキビを防ぐ効果がある量の有効成分が配合されていますが、それぞれニキビができる原因に対して効果を発揮するポイントが違います。
次の背中ニキビの3つの原因を確認してどの有効成分が入っているとよいのかチェックしてみましょう。
ポイント② 背中ニキビの3つの原因に対処していること
背中ニキビができる原因には、
- 毛穴の詰まり
- アクネ菌
- 過剰な皮脂
の3つの因子が関わっています。
背中ニキビの原因となる3大因子
ニキビは「毛穴の詰まり」から始まります。
詰まった毛穴でニキビの原因菌である「アクネ菌(C. acnes)」が「過剰な皮脂」を栄養にして増殖します。
アクネ菌が増えると、毛穴の中で炎症が起こり、ニキビが悪化してしまいます。
背中ニキビ用のボディソープではこの3つの因子への対策ができるものを選ぶことが大切です。
背中ニキビの3つの原因について詳しくはこちら↓で紹介しています。
-
背中ニキビができる3つの原因と対処法
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おすすめの有効成分:毛穴の詰まり対策
洗うことそのもので毛穴の詰まりはある程度取り除くことができます。
より効果的に取り除くためには、角層を柔らかく整えて、毛穴の詰まりを取り除く成分を選択しましょう。
背中ニキビ用ボディソープに配合できる有効成分でこの効果があるのがサリチル酸です。
サリチル酸はピーリングにも使われる成分で、角層柔軟作用があります。
このほかおすすめの成分は
- α−ヒドロキシ酸(A H A):グリコール酸、クエン酸など
- β−ヒドロキシ酸(B H A):サリチル酸など
です。
泡が細かいものは毛穴の奥まできちんと汚れを取り除くことができます。
また使うスキンケアそのものが毛穴の詰まり(コメド)を作らせてしまわないかどうかも大事です。
コメドを作らないことを確認したノンコメドジェニックテスト済み※のものを選びましょう。
※すべての方に、ニキビができないわけではありません。
おすすめの有効成分:アクネ菌対策
背中ニキビの原因菌であるアクネ菌対策の有効成分として、殺菌成分や抗菌成分が配合されます。
ニキビ肌用の有効成分として配合される殺菌成分や抗菌成分には
- イソプロピルメチルフェノール
- サリチル酸
- ミコナゾール硝酸塩
などがあります。
イソプロピルメチルフェノール
殺菌作用があり、ニキビの原因菌対策になります。
サリチル酸
殺菌作用だけでなく、角層を柔らかくするピーリング効果があるので、毛穴の詰まりも予防してくれます。
ミコナゾール硝酸塩
抗真菌成分です。
実は背中ニキビはアクネ菌ではなく、マラセチア菌が原因のこともあります。
これは医学的にはニキビではなく、真菌であるマラセチア菌が原因のマラセチア毛包炎です。
かゆみを伴うことが多く、皮膚科での治療が必要になります。
ミコナゾール硝酸塩はマラセチア菌にも有効ですので、予防におすすめの成分です。
おすすめの有効成分:過剰な皮脂対策
背中は皮脂が多い部位です。
ボディソープできちんと洗うことで過剰な皮脂を洗い流すことができます。
ビタミンB2やB6誘導体も皮脂分泌の調整に有用です。
また過剰な皮脂はアクネ菌の栄養源となって炎症を悪化させることがあります。
ニキビの炎症を抑え、ニキビの悪化を予防する抗炎症成分には
- グリチルリチン酸2K
- アラントイン
などがあります。
背中ニキビは①毛穴の詰まり ②過剰な皮脂 ③アクネ菌の3つの因子が原因です。
この3つの因子への対策をおこなうことで、背中ニキビの悪化を防ぐことができます。
背中ニキビの原因について詳しくはこちら↓で紹介しています。
-
背中ニキビができる3つの原因と対処法
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背中ニキビにおすすめの市販ボディソープ ベスト3
それでは背中ニキビにおすすめの市販の薬用ボディソープを見てみましょう。
1位 コラージュフルフル泡石鹸
まずは持田ヘルスケアのコラージュフルフル泡石鹸。
効能効果は「皮膚の清浄・殺菌・消毒。体臭・汗臭及びにきびを防ぐ」。
おすすめポイント
- ダブルの抗菌作用
- マラセチア菌にも効果があるミコナゾール硝酸塩を有効成分として配合
- 泡で出てくるから、背中ニキビに優しく洗える
- 皮膚科での臨床試験済み
ポイントはミコナゾール硝酸塩、イソプロピルメチルフェノールのダブルの抗菌成分を配合している点。
ミコナゾール硝酸塩は、アクネ菌だけでなくマラセチア菌にも効果がある成分です。
でもミコナゾール硝酸塩は溶けにくく、配合が難しい成分なので、限られたメーカーしか作れる技術がありません。
コラージュフルフルはこのミコナゾール硝酸塩配合を医薬部外品で初めて実現したブランドです。
皮膚疾患患者さんでの臨床試験も実施しており、その効果だけでなくお肌への優しさも兼ね備えているため、皮膚科医の先生にも絶大な指示を受けています。
ニキビだけでなく、臭いなど、いわゆる「菌」が原因になる肌悩み全体に効果があります。
容量 | 150mL/300mL/210mL(つめかえ用) |
医薬部外品 | ◯ |
有効成分 | ミコナゾール硝酸塩、イソプロピルメチルフェノール |
毛穴の詰まり対策 | ◯:古い角質を洗い流す |
アクネ菌対策 | ◎:ミコナゾール硝酸塩、イソプロピルメチルフェノール |
過剰な皮脂対策 | ◯:きめ細かい泡 |
剤型 | 泡タイプ |
パッチテスト | ◯ |
アレルギーテスト | ― |
低刺激性 | ◯ |
弱酸性 | ◯ |
買える場所 | ドラッグストア、ネット |
ちなみに青色のパッケージとピンク色のパッケージがありますが、成分は同じです。
ドラッグストアでは青色はボディソープ売り場に、ピンク色のものは生理用品売場にあることが多いです。探すときの参考にしてみてください。
2位 ピアジュール ウーマンボディフォーム
1位のコラージュフルフル泡石鹸と同じ有効成分でよりお手頃な市販のボディソープをこっそり教えちゃいます。
おすすめポイント
- コラージュフルフル泡石鹸と同じ有効成分でお手頃価格
- ダブルの抗菌作用
- マラセチア菌にも効果があるミコナゾール硝酸塩を有効成分として配合
- 泡で出てくるから、背中ニキビに優しく洗える
- L D K the Beautyでデリケートゾーン用ソープ第1位
ピアジュール ウーマンボディフォームはデリケートゾーンケアとして発売されているボディソープですが、コラージュフルフル泡石鹸と有効成分の種類・効能効果は同じで、かつ安いのです。
それもそのはず、開発背景がコラージュフルフル泡石鹸の対抗商品として始まったからです。
ピンク色のコラージュフルフル泡石鹸が今、デリケートゾーンケア市場で爆発的に売れていますが、これにぶつけているのがピアジュール ウーマンボディフォーム。
コラージュフルフル泡石鹸との違いは、美容成分の配合。
コラージュフルフル泡石鹸がシンプルなのに対し、ピアジュール ウーマンボディフォームは美肌を目指したいという方におすすめです。
2023年3月号のL D K the Beautyでデリケートゾーン用ソープ第1位に選ばれている注目のボディソープです。
容量 | 400mL(つめかえ用) |
医薬部外品 | ◯ |
有効成分 | ミコナゾール硝酸塩、イソプロピルメチルフェノール |
毛穴の詰まり対策 | ◯:角層柔軟成分配合(乳酸、パパイン) |
アクネ菌対策 | ◎:ミコナゾール硝酸塩、イソプロピルメチルフェノール |
過剰な皮脂対策 | ◯:きめ細かい泡 |
剤型 | 泡タイプ |
パッチテスト | ◯ |
アレルギーテスト | ― |
低刺激性 | ◯ |
弱酸性 | ◯ |
買える場所 | ドラッグストア、ネット |
ピアジュール ウーマンボディフォームはデリケートゾーンケア商品として開発されたため、ボディソープ売り場には置いていないことが多いです。
生理用品売場をみてみましょう。
ただ、400mLと少し重いのでネットでの購入がおすすめです。
3位 クリアレックスWi
効果とコスパのバランスの良さで、3位にランクインしたのはクリアレックスWi。
液体タイプなので泡タイプと比較してもちが良い剤型です。
有効成分は殺菌成分イソプロピルメチルフェノールと、抗炎症成分グリチルリチン酸2Kでバランスのいい処方です。
その他の成分もシンプルです。
容量 | 200mL/480mL/380mL(つめかえ用) |
医薬部外品 | ◯ |
有効成分 | イソプロピルメチルフェノール、グリチルリチン酸2K |
毛穴の詰まり対策 | △ |
アクネ菌対策 | ◎:ミコナゾール硝酸塩、イソプロピルメチルフェノール |
過剰な皮脂対策 | ◯ |
剤型 | 泡タイプ |
パッチテスト | ― |
アレルギーテスト | ◯ |
低刺激性 | ◯ |
弱酸性 | ◯ |
買える場所 | ドラッグストア、ネット |
押さえておいたらより安心な3つの追加ポイント
先にお伝えしたニキビの原因に着目したチェックポイントの他にも、押さえておくとより安心なポイントがあります。
次の3つもチェックしましょう。
- ニキビの元になりにくいか(ノンコメドジェニックテスト済み)
- お肌に優しいか
- きめ細かい泡が立つか
ポイント① ニキビの元になりにくいか(ノンコメドジェニックテスト済み)
実は、使っているスキンケアそのものがニキビの原因になっていることがあります。
残念ながらボディソープ、石鹸、シャンプー、化粧水、乳液、クリームなどのスキンケアもニキビの原因になってしまうことがあります。
化粧品の成分の中にはアクネ菌の栄養源になってしまうものや、毛穴を詰まりやすくするものがあります。
このような成分が配合されているものを使うとニキビができやすくなってしまいます。
背中ニキビケアのポイントはニキビのもとになりにくいノンコメドジェニックな化粧品を使うこと。
「コメド」とはニキビのもとのことです。
すなわち「ノンコメドジェニック=ニキビのもとになりにくい」ことを示します。
これを確認する試験である「ノンコメドジェニックテスト済み」と記載のある商品を選びましょう。
「ノンコメドジェニックテスト」は、実際にヒトの背中に化粧品を繰り返し塗って、ニキビのもと(コメド)ができないことを確認する試験です。
日本皮膚科学会による「尋常性ざ瘡治療ガイドライン2023」においてもニキビ肌の方が使う化粧品は「ノンコメドジェニック」であることが推奨されています。
ニキビが気になるときは「ノンコメドジェニックテスト済み」の化粧品を選びましょう。
大人ニキビのスキンケアについて詳しくはこちら↓で紹介しています。
-
大人ニキビの原因とスキンケアの基本 -予防に効果的なスキンケア方法-
続きを見る
オルビス クリアボディ コンディショニングウォッシュ
オルビス クリアボディシリーズは背中ニキビや体のニキビが気になる方におすすめのシリーズです。
医薬部外品ではありませんが、ノンコメドジェニックテスト済みなので、ニキビの元になりにくいボディソープです。
オルビス 公式サイトお風呂上がりにはスプレータイプの市販薬も取り入れて
背中ニキビ用のボディソープで洗ったあと、お風呂上がりにニキビ治療薬も塗布するとよいでしょう。
手が届きにくい背中にはスプレータイプの市販薬がおすすめです。
「毛穴の詰まり」「アクネ菌」にきちんと対処できるのが第2類医薬品のセナクリア。
【第二類医薬品】繰り返す背中ニキビに。ニキビケアブランドと製薬会社が共同開発した「セナクリア」100mL 5,970円(税込)
おすすめポイント
有効成分のサリチル酸は、殺菌作用だけでなく、角層を柔らかくするピーリング効果があるので、毛穴の詰まりも予防してくれます。
アラントインはニキビの炎症を抑えるのでニキビの悪化を予防し、ニキビ跡になりにくくしてくれます。
エタノールも殺菌効果があり、ニキビの原因菌を殺菌してくれます。
脱脂作用もあるので、皮脂の多い背中ニキビにはさっぱりとした使い心地で気持ちよく使えます。
スプレータイプで背中にも塗布しやすいのも◎。
背中ニキビ用のスプレータイプの市販薬について詳しくはこちら↓で紹介しています。
-
背中ニキビの市販薬|スプレータイプのおすすめランキング
続きを見る
それでも治らない場合は皮膚科へ
ボディソープや市販薬で改善が見られない場合は、皮膚科を受診しましょう。
ニキビとよく似たマラセチア毛包炎である可能性もありますのできちんと診断を受けることも大切です。
皮膚科でのニキビ治療は、毛穴の詰まりを取り除くお薬や、抗菌薬、抗炎症剤などが処方されます。
皮膚科専門医の指示に従ってお薬をきちんと塗りましょう。
仕事や学校などで忙しいという方には、オンライン診療もあります。
【CLINIC FOR (クリニックフォア)】オンラインニキビ治療外来自費負担の自由診療にはなりますが、時間を気にせず受診できるメリットがありますよ。
ニキビの治療薬についてはこちら↓の記事で詳しく解説しています。
-
大人ニキビが全然治らない時の5つのチェックポイント
続きを見る
かゆみがある場合は別の病気の場合も
ニキビによく似た病気に「マラセチア毛包炎」があります。
マラセチア毛包炎には、アクネ菌ではなくマラセチア属真菌(カビの一種)が関与しています。
見た目はニキビによく似ているので、ニキビとマラセチア毛包炎を見分けるのは難しいです。
ただし治療法が全く違いますので、鑑別が重要になります。
マラセチア毛包炎は、胸・背中・肩・上腕にみられることが多く、赤みがあり、時に先端に膿を持ちます。
ニキビと違って毛穴の詰まりはほとんどみられません。
またかゆみを伴うことが多く、温度や湿度の影響を受けるので夏に悪化する傾向にあります。
治療は、抗真菌薬の外用薬または内服薬を使います。
また抗真菌剤が入ったボディソープが販売されており、それが有効な場合もあります。
マラセチア毛包炎は、一度よくなっても再発しやすく予防も大切です。
毛包炎の予防としても、できたあとの対処としても、皮膚を清潔に保つことが大切です。
夏に悪化することが多いので、汗を吸収して素早く乾くような肌着や季節にあった衣類を着用すること、汗をかいたら、速やかにシャワーなどを浴びて皮膚を清潔に保つように心がけます。
コラージュフルフル泡石鹸ならWの抗菌成分で背中ニキビ対策ができます。
まとめ
背中ニキビを防ぐための市販のボディソープのおすすめをランキングでまとめました。
- コラージュフルフル泡石鹸
- ピアジュール ウーマンボディフォーム
- クリアレックスWi
特に1位、2位は、きめ細かい泡で毛穴の詰まりを取り除き、アクネ菌だけでなくマラセチア菌などの真菌に対する殺菌効果があります。
ニキビは早めの対処が肝心です。
ニキビ肌に合ったボディソープで毎日清潔に保ち、ニキビを防ぎましょう。