抱っこしてお外に出られるようになったり、自分で歩けるようになってお散歩できるようになって、お子様と外出する時の紫外線対策、どのようにしていますか?
帽子はかぶせているけれど、赤ちゃんに日焼け止めを塗っていいのか、どのような日焼け止めを塗ったらいいのかとお悩みの方に、赤ちゃんのための日焼け止めの選び方について解説します。
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赤ちゃんに紫外線対策が必要な理由とは
赤ちゃんには日焼け止めは必要ないと思っていませんか?
実は生涯に浴びる紫外線量の8割は18歳までに浴びると言われています。
最もわかりやすい紫外線の影響は日焼けですが、それだけではありません。
シミやシワ、ヘルペス、さらには皮膚癌も紫外線が原因で起こります。
紫外線は私たちの細胞のDNAに傷をつけます。
細胞にはそれを修復する機能がありますが、長年にわたり繰り返し傷つけられているうちに、傷の直し間違いが起こり突然変異となります。
その部分がたまたま癌遺伝子などガンの発生に関わる遺伝子であった場合、その細胞は勝手に増殖してガンになります。
特に小児期は細胞分裂も激しく成長が盛んな時期で、大人よりも環境に対して敏感です。
世界保健機構、WHOでは紫外線対策について啓発をおこなっています。
特に子供に対しては次の理由から紫外線防御を徹底するよう記載されています。
WHOによると、
- 小児期は細胞分裂も激しく成長が盛んな時期であり,大人よりも環境に対して敏感
- 小児期(18歳未満)の日やけは後年の皮膚がんや眼のダメージ(とくに白内障)発症のリスクを高める
- 生涯に浴びる紫外線量の大半は18歳までに浴びる
- 紫外線曝露は免疫系の機能低下を引き起こす
- 子どもは外で過ごす時間が多いため太陽光を浴びる機会が多い
WHO Sun Protection –Primary Teaching Resource-, 2003
などから紫外線対策が重要と言われています。
日焼け止めを使うことで発癌を抑制できることも報告されています。
SPF15のサンスクリーン剤を18歳までに使用しはじめると・・・
- 85歳までに発生する皮膚癌を 78%抑制
- 18歳以降も使用し続ければ 97%抑制
Arch Dermatol Res, 2000
日本でも1999年に母子手帳から「日光浴」の言葉が削除され、2003年には環境省から「紫外線保健指導マニュアル」が、2008年には「紫外線環境保健マニュアル」が公表されています。
このように、赤ちゃんの頃から日焼け止めを塗ることは将来のお子様のお肌をまもることにもつながります。
いつから塗ったら良い?
子供達への紫外線の影響を防ぐために、オゾン層破壊の影響が深刻なオーストラリアでは、夏場でも長袖シャツが当たり前です。
子供たちに登下校時のサングラス着用を義務づけている学校も少なくありません。
日本はとても遅れています。
では実際いつから日焼け止めを塗ったら良いのかというと、赤ちゃんがお外に出られるようになったら紫外線対策を始めるのがおすすめです。
赤ちゃんの紫外線対策としては
- 帽子
- ケープ
- 日焼け止め
などがあります。ケープは、夏場は赤ちゃんが暑くならないように気をつけたほうが良いでしょう。
紫外線のメリットについても紹介すると、骨をつくるときに必要なビタミンD合成がおこなわれます。
ただこれは手の甲に一日5分程度浴びれば充分であり、食物から得られるビタミンDでも補うこともできています。
子供のときに日焼けしてしまったら手遅れ?
では子供のときに日焼けをしてしまっていたら、すでに手遅れなのでしょうか。
40歳以上の方で日焼け止めを使っている人と使っていない人を比較したデータがあります。
日焼け止めを使っている人では、癌の前段階である日光角化症の症状が70%減少していたと報告されています※。
癌を予防するためにも紫外線から肌を守ることは非常に重要です。
※Sunscreens: Development, Evaluation, and Regulatory Aspect, 2nd ED, 1997
赤ちゃんの日焼け止めは何を基準に選んだらいい?
まだうまく気持ちを伝えられない赤ちゃん。
日焼け止めは赤ちゃんのお肌に優しいのはもちろんですが、塗ってあげるママやパパにも嬉しい機能があると良いですよね。
赤ちゃんのための日焼け止めの選び方のポイントを3つご紹介します。
赤ちゃんの日焼け止め 3つの選択基準
- 紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)
- 赤ちゃんのお肌を考えた商品テスト済み
- 落としやすい
ポイント① 紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)
日焼け止めには、紫外線を防ぐ成分が配合されています。
この成分は紫外線を防ぐメカニズムによって、
- 紫外線散乱剤
- 紫外線吸収剤
の2種類に分けられます。
紫外線散乱剤と紫外線吸収剤
種類 | 紫外線散乱剤(ノンケミカル) | 紫外線吸収剤(ケミカル) |
紫外線を防ぐ しくみ |
粉体表面で紫外線を反射・散乱 | 紫外線を吸収し熱などのエネルギーに変換 |
代表的な成分 | ・酸化チタン(微粒子酸化チタン) ・酸化亜鉛(微粒子酸化亜鉛) |
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル ・パラアミノ安息香酸 |
使用感 | 白浮きすることがあるため 処方的工夫が必要 |
透明性が高く白浮きしにくい |
皮膚刺激性 | 物質の成分的な変化はなく 刺激を起こしにくい |
反応性が高い成分でまれに 皮膚刺激を感じることがある |
紫外線散乱剤は、物理的に紫外線を反射することで、皮膚への紫外線の影響を減らします。肌の上に鏡が乗って光を反射しているようなイメージです。
紫外線吸収剤は、分子構造的に紫外線のエネルギーを化合物内に吸収しエネルギー変換することで皮膚への紫外線の影響を減らします。
そのメカニズムから「ケミカル」とも呼ばれます。
紫外線吸収剤は、化学的な変化が起こるため、肌への刺激になる場合があります。
一方で、紫外線散乱剤は成分の変化がないため、紫外線吸収剤よりも肌への安全性が高いと言われています。
敏感肌の方に紫外線吸収剤不使用の日焼け止めが良いのはこのためです。
ノンケミカル、紫外線吸収剤フリーも同じ意味です。
もちろん紫外線吸収剤も必ずしも肌に悪いものではありません。
最近は原料も良くなってきていますので、目的はお肌の状態によって使い分けるのも良いでしょう。
「紫外線吸収剤」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
-
【日焼け止めの基礎知識】紫外線吸収剤とは?紫外線を防ぐ2種類の成分について解説
続きを見る
ポイント② 赤ちゃんのお肌を考えた商品テスト済み
日焼け止め自体がお肌への刺激にならないよう、低刺激性のものを選びましょう。
敏感な赤ちゃんのお肌を考えて、
- アレルギーテスト済み
- パッチテスト済み
のいずれかをおこなっているか確認しましょう。
アレルギーテストとは?
製品を肌に塗ってアレルギー反応が起こらないことを確認するテストです。
日焼け止めの中には光アレルギーテストというテストをおこなっている商品もあります。
光アレルギーテストは、製品を肌に塗布した後、光を照射してアレルギー反応が起こらないことを確認します。
※すべての方に、アレルギーが起こらないわけではありません。
パッチテストとは?
製品を肌に塗って、刺激やアレルギー反応が起こらないことを確認するテストです。
そのほかにも実際に赤ちゃんでの使用テストや商品を塗ってピリピリしないかどうかを確認するスティンギングテストなどがあります。
※すべての方に、アレルギーや皮膚刺激が起こらないわけではありません。
ポイント③ 落としやすい
日焼け止めは塗る時、塗っている時、落とす時までお肌に優しいことが大事です。
日焼け止めを落とそうとゴシゴシこすってしまうと摩擦刺激になってしまいます。
特に赤ちゃんにクレンジングを使って、さらにベビーソープで洗うのはママ、パパにとっても大変です。クレンジング不要で石けんで落とせるタイプの日焼け止めを選びましょう。
「赤ちゃんでも使えるおすすめの日焼け止め」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
-
【使用シーン・目的別おすすめ】赤ちゃんでも使える紫外線吸収剤不使用の日焼け止め
続きを見る
いつまで続けたら良い?毎日やらないとダメ?
紫外線対策は一生を通して続けるものですが、実際はなかなか難しいもの。
赤ちゃんのうちはママやパパが塗ってあげていて、外出前にバタバタしていて塗り忘れてしまったりするかもしれません。また少し大きくなると自分で塗りたがって容器も手もベトベトになって、ちょっと面倒だなと思ってしまうこともあるかもしれません。
もちろん続けることが理想ですが、変に気負わず、毎日の習慣になると良いですね。
「手軽に続けやすいお子様向けの日焼け止めスティック」についてこちらの記事で詳しく解説しています。
-
お子様には日焼け止めスティックがおすすめ!その理由とおすすめの日焼け止めスティック3選
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まとめ
赤ちゃんのお肌は紫外線に対してとてもデリケート。日焼けだけでなく将来のお肌を守るためにも赤ちゃんの頃から日焼け止めを塗って紫外線対策をしましょう。