手が届きにくいのでケアしづらい背中のニキビ。
自己流で間違った対処法をすると、余計に悪化してしまい、ニキビ跡になってしまうことも。
そこでおすすめなのが、スプレータイプの市販薬。
手が届かない背中にも簡単に塗布することができます。
この記事では背中ニキビを治すためのスプレータイプの市販薬について、元化粧品メーカー研究員・薬剤師の筆者が徹底解説します。
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背中ニキビにはスプレータイプの市販薬がおすすめ
背中が大きくあいた洋服や水着などを着るときに気になるのが背中のニキビ。
手が届きにくい部位でもあるので、アクネケアをサボりがち。
どのようなケアをしたらよいのかわからない、という方も多いかもしれません。
顔のようにスキンケアを色々使うよりも、市販薬一つで治せたら嬉しいですよね。
ニキビ治療の市販薬にはジェルやクリームなどもありますが、手が届きにくい背中ニキビには、スプレータイプの市販薬で治すのがおすすめです。
逆さまにしても使えるスプレーは、手が届かない背中にも簡単に塗布することができますよ。
スプレータイプのメリット
- 手が届かないところにも塗れる
- 逆さまにしても使える
背中ニキビのための有効成分
ニキビの市販薬には前述のようなニキビの原因を考えた有効成分が配合され、効果を発揮します。
次のような成分が有効成分として配合されます。
- サリチル酸
- アラントイン
- イソプロピルメチルフェノール
- エタノール
有効成分をそれぞれ見てみましょう。
サリチル酸
殺菌作用だけでなく、角層を柔らかくするピーリング効果があるので、毛穴の詰まりも予防してくれます。
アラントイン
ニキビの炎症を抑えるのでニキビの悪化を予防し、ニキビ跡になりにくくしてくれます。
イソプロピルメチルフェノール
殺菌作用があり、ニキビの原因菌対策になります。
エタノール
殺菌効果があり、ニキビの原因菌を殺菌してくれます。
脱脂作用もあるので、皮脂の多い背中ニキビにはさっぱりとした使い心地で気持ちよく使えます。
おすすめのスプレータイプの市販薬
背中ニキビに効果のある有効成分が配合された市販薬のスプレーをご紹介します。
セナクリア
「毛穴の詰まり」「アクネ菌」にきちんと対処できるのが第2類医薬品のセナクリア。
【第二類医薬品】繰り返す背中ニキビに。ニキビケアブランドと製薬会社が共同開発した「セナクリア」100mL 5,970円(税込)
おすすめポイント
有効成分のサリチル酸は、殺菌作用だけでなく、角層を柔らかくするピーリング効果があるので、毛穴の詰まりも予防してくれます。
アラントインはニキビの炎症を抑えるのでニキビの悪化を予防し、ニキビ跡になりにくくしてくれます。
エタノールも殺菌効果があり、ニキビの原因菌を殺菌してくれます。
脱脂作用もあるので、皮脂の多い背中ニキビにはさっぱりとした使い心地で気持ちよく使えます。
スプレータイプで背中にも塗布しやすいのも◎。
セナキュア
小林製薬のセナキュアはセナクリアと同じ有効成分です。
異なる点は添加物。
医薬品の視点では有効成分だけ見れば良いという考え方もありますが、化粧品の観点では、有効成分以外の成分も実は肝となります。
セナキュアは有効成分は問題なしですが、セナクリアと比べると添加物が少し残念ですね。
メンソレータム アクネス
ロート製薬の「メンソレータム アクネス25メディカルミストb」
有効成分はセナクリアやセナキュアに配合されるサリチル酸は配合されていません。
殺菌成分としてはイソプロピルメチルフェノールが配合されています。
イソプロピルメチルフェノールにはサリチル酸のような毛穴の詰まりを取り除く効果はありませんので、全体的な効果としてはセナクリアやセナキュアの方が良いでしょう。
どれがいい?比較表
セナクリア、セナキュア、メンソレータムアクネスの3つを比較してみました。
結論として、おすすめはセナクリア。
価格は少し高めですが、スキンケア発想で開発されているため、背中ニキビを治しながら、保湿ケアとしても有用です。
またクエン酸が配合されているため、毛穴の詰まりを取り除くマイルドピーリング効果も期待できます。
ニキビを治しながら、美肌を目指したいという方には断然セナクリアがおすすめと言えるでしょう。
【第二類医薬品】繰り返す背中ニキビに。ニキビケアブランドと製薬会社が共同開発した「セナクリア」セナクリア | セナキュア | メンソレータム アクネス25 メディカルミストb | |
有効成分 (100g中) | サリチル酸 0.5g アラントイン 0.2g エタノール 22.84g | サリチル酸 0.5g アラントイン 0.2g エタノール 22.84g | イソプロピルメチルフェノール 0.3% アラントイン 0.2% サリチル酸 0.5% |
添加物 | グリセリン パラオキシ安息香酸メチル クエン酸水和物 クエン酸ナトリウム水和物 | 1,3-ブチレングリコール グリセリン パラベン エデト酸Na pH調節剤 | 1,3-ブチレングリコール エタノール ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 ポリソルベート20 エデト酸Na L-アルギニン クロロブタノール トリエタノールアミン ニコチン酸アミド 香料 |
容量 価格 | 100mL 定期初回3,480円(税込) | 100mL 1,320円(税込) | 100mL 1,320円(税込) |
背中ニキビを作らないために スキンケアの2つのポイント
市販薬を使いながら、新しい背中ニキビを作らないためのスキンケアも同時におこないましょう。
- スキンケアそのものを見直す
- スキンケア方法を見直す
この2つとも大切です。
ポイント① スキンケアそのものを見直す
お薬でニキビを治しても、使っているスキンケアがニキビの原因になってしまっては元も子もありません。
ニキビ跡にしないためにも悪化因子は取り除きましょう。
正しいスキンケアを心がけることで、治療の補助にもなります。
ニキビができやすいスキンケアを使っていませんか?
すすぎ残しにもつながりますが、 スキンケアがニキビの原因になることがあります。
残念ながらシャンプーや、化粧水、乳液、クリームなどのスキンケアもニキビの原因になってしまうことがあります。
化粧品の成分の中にはアクネ菌の栄養源になってしまうものや、毛穴を詰まりやすくするものがあります。このような成分が配合されているものを使うとニキビができやすくなってしまいます。
例えばオレイン酸やアーモンド油は毛穴を詰まらせやすい成分です。
また保湿成分として汎用されるグリセリンはアクネ菌の栄養源になりやすいことが知られています。
ニキビができにくいことを確認したノンコメドジェニックテスト済みのスキンケアを使いましょう。
ニキビの原因になりやすい化粧品成分についてはこちら↓の記事で詳しく解説しています。
-
グリセリンフリーの日焼け止めを選ぶときの見落としがちなポイント
続きを見る
背中ニキビになりにくいスキンケアの見分け方
背中ニキビケアのポイントはニキビのもとになりにくいノンコメドジェニックな化粧品を使うこと。
「コメド」とはニキビのもとのことです。
すなわち「ノンコメドジェニック=ニキビのもとになりにくい」ことを示します。
これを確認する試験である「ノンコメドジェニックテスト済み」と記載のある商品を選びましょう。
「ノンコメドジェニックテスト」は、実際にヒトの背中に化粧品を繰り返し塗って、ニキビのもと(コメド)ができないことを確認する試験です。
日本皮膚科学会による「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」においてもニキビ肌の方が使う化粧品は「ノンコメドジェニック」であることが推奨されています。
ニキビが気になるときは「ノンコメドジェニックテスト済み」の化粧品を選びましょう。
大人ニキビのスキンケアについて詳しくはこちら↓で紹介しています。
-
大人ニキビの原因とスキンケアの基本 -予防に効果的なスキンケア方法-
続きを見る
ポイント② スキンケア方法を見直す
ニキビが悪化するとシミやいわゆるクレーター(瘢痕)と呼ばれるニキビ跡になってしまいます。
一度クレーター(瘢痕)になると治すことができません。
ニキビを防ぎ、悪化させないことがとても大切です。
背中ニキビは「毛穴の詰まり」「アクネ菌」「過剰な皮脂」以外に、次の要因でもニキビが悪化したり、できやすくなることがあります。
こんなケアはN G!
- ゴシゴシこする
- お風呂でのすすぎが不十分
ゴシゴシこすっていませんか?
背中ニキビの悪化で最も多いのこのタイプ。
- ナイロンタオル
- ボディブラシ
- スクラブ入りのボディソープ
などを使っていませんか?
お肌を傷つけてしまうと余計に毛穴が詰まったり、炎症を起こしやすくなります。
結果、ニキビが悪化して治りにくくなり、ニキビ跡につながってしまいます。
シャンプーなどのすすぎは充分ですか?
シャンプーやトリートメントのすすぎが不充分だと、背中に残ってしまい、毛穴の詰まりの原因になることがあります。
顔でも洗顔料のすすぎ残しが髪の生え際のニキビの原因になることがありますが、体でも同じです。
シャンプー、リンス、トリートメント、コンディショナーは残らないよう、丁寧にすすぎましょう。
背中ニキビの3つの原因
背中ニキビができる原因には、
- 毛穴の詰まり
- アクネ菌
- 過剰な皮脂
の3つの因子が関わっています。
背中ニキビの原因となる3大因子
ニキビは「毛穴の詰まり」から始まります。
詰まった毛穴でニキビの原因菌である「アクネ菌(C. acnes)」が「過剰な皮脂」を栄養にして増殖します。
アクネ菌が増えると、毛穴の中で炎症が起こり、ニキビが悪化してしまいます。
それぞれ詳しくみてみましょう。
背中ニキビの原因① 毛穴の詰まり
すべてのニキビは「毛穴の詰まり」から始まります。
この毛穴の詰まりを「コメド(comedo)」と呼びます。
日本語では「面皰(めんぽう)」と言い、「白ニキビ(閉鎖面皰)」や「黒ニキビ(開放面皰)」があります。
毛穴の詰まりはさまざまな原因によって起こります。
私たちの肌は、約28日のサイクルで古い角質が垢となって剥がれ落ち、新しい細胞層に置き換わっています。
これを「ターンオーバー」と言います。
通常、皮脂は毛穴から排出されますが、ターンオーバーが乱れると古い角質によって毛穴の出口が狭くなり、皮脂が溜まってコメド(面皰)ができてしまいます。
すると皮脂を栄養源にしている「アクネ菌」が過剰に増殖し、炎症を起こしてニキビになってしまいます。
ターンオーバーが乱れる原因は様々ですが、大人ニキビでは乾燥やストレス、ホルモンバランスなども原因の一つとなっています。
背中は顔よりも角層が厚く、毛穴が詰まりやすい部位です。
また下着やシャツと擦れてターンオーバーが乱れやすいことも原因の一つになっています。
背中ニキビの原因② 過剰な皮脂
2つ目の原因は過剰な皮脂です。
皮脂はお肌の乾燥を防ぐために必要なもので、それ自体は悪者ではありません。
しかし必要以上にあると、毛穴から皮脂がうまく排出できずに毛穴を詰まらせてしまいます。
背中は皮脂が多い部位でもあるので、ニキビができやすいのです。
背中ニキビの原因③ アクネ菌
3つ目の原因はアクネ菌です。
アクネ菌(C. acnes)はニキビの原因菌として知られています。
アクネ菌はニキビの原因菌だからと言ってニキビ肌の方だけが持っている菌ではありません。
常在菌と言ってどのような肌の人も持っている菌です。
嫌気性菌であり毛穴の奥にいます。
アクネ菌は毛穴の中で皮脂を栄養源にしています。
したがって皮脂が過剰になったり、毛穴が詰まって皮脂が溜まったりすると、その皮脂を栄養にして増殖します。
アクネ菌はポルフィリンという物質を産生し、これが活性酸素を発生させたり炎症を引き起こすことで、ニキビが悪化してしまいます。
このように背中ニキビは
- 毛穴の詰まり
- 過剰な皮脂
- アクネ菌
の3つの因子が原因です。
この3つの因子への対策をおこなうことで、背中ニキビの悪化を防ぐことができます。
背中ニキビの原因について詳しくはこちら↓で紹介しています。
-
背中ニキビができる3つの原因と対処法
続きを見る
かゆみがある場合は別の病気の場合も
ニキビによく似た病気に「マラセチア毛包炎」があります。
マラセチア毛包炎には、アクネ菌ではなくマラセチア属真菌(カビの一種)が関与しています。
見た目はニキビによく似ているので、ニキビとマラセチア毛包炎を見分けるのは難しいです。
ただし治療法が全く違いますので、鑑別が重要になります。
マラセチア毛包炎は、胸・背中・肩・上腕にみられることが多く、赤みがあり、時に先端に膿を持ちます。
ニキビと違って毛穴の詰まりはほとんどみられません。
またかゆみを伴うことが多く、温度や湿度の影響を受けるので夏に悪化する傾向にあります。
治療は、抗真菌薬の外用薬または内服薬を使います。
また抗真菌剤が入ったボディソープが販売されており、それが有効な場合もあります。
マラセチア毛包炎は、一度よくなっても再発しやすく予防も大切です。
毛包炎の予防としても、できたあとの対処としても、皮膚を清潔に保つことが大切です。
夏に悪化することが多いので、汗を吸収して素早く乾くような肌着や季節にあった衣類を着用すること、汗をかいたら、速やかにシャワーなどを浴びて皮膚を清潔に保つように心がけます。
マラセチア菌対策ができるボディソープを使うのもおすすめです。
コラージュフルフル泡石鹸ならWの抗菌成分で背中ニキビ対策ができます。
治らない場合は皮膚科へ
市販薬で改善が見られない場合は、皮膚科を受診しましょう。
ニキビとよく似たマラセチア毛包炎である可能性もありますのできちんと診断を受けることも大切です。
皮膚科でのニキビ治療は、毛穴の詰まりと取り除くお薬や、抗菌薬、抗炎症剤などが処方されます。
皮膚科専門医の指示に従ってお薬をきちんと塗りましょう。
ニキビの治療薬についてはこちら↓の記事で詳しく解説しています。
-
大人ニキビが全然治らない時の5つのチェックポイント
続きを見る
まとめ
手が届きにくく、見えないので、いつの間にかできてしまう背中ニキビ。
日常的にスキンケアをしない部位でもあるので、アクネケアも怠りがち。
きちんと治すならスプレータイプの市販薬を使ってみるのがおすすめです。
セナクリアなら簡単に背中ニキビ対策ができるので、ぜひ取り入れてみましょう。
【第二類医薬品】繰り返す背中ニキビに。ニキビケアブランドと製薬会社が共同開発した「セナクリア」