ニキビ肌

ニキビができにくい化粧下地を見分ける方法は?選び方のポイントを解説 

メイクアイテムの中でも直接ニキビに触れるのが化粧下地です。

ニキビを目立たないようにカバーするのに化粧下地はぜひ活用したいアイテムですが、下地自体がニキビの原因になってしまっては元も子もありません。

この記事では、ニキビができにくい化粧下地について、見分け方や選び方のポイントを、元化粧品メーカー研究員・薬剤師の筆者が徹底解説します。

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ニキビができにくい化粧下地の選び方 5つのポイント

ニキビができにくい化粧下地の選び方のポイントをご紹介します。

次の5つのポイントに気をつけて選びましょう。

  • ニキビの元になりにくいノンコメドジェニックテスト済み
  • ニキビになりにくい成分
  • ニキビをきちんと隠すカバー力
  • 紫外線(U V)カット効果
  • 石鹸でも落としやすい

※すべての方に、にきびができないわけではありません。

ポイント1 ニキビの元になりにくいノンコメドジェニックテスト済み

ニキビができにくいノンコメドジェニックテスト済みのアクネケア用保湿クリームのイメージ画像。

ニキビケアのポイントはニキビのもとになりにくいノンコメドジェニックな化粧品を使うこと。

コメド」とはニキビのもとのことです。

すなわち「ノンコメドジェニック=ニキビのもとになりにくい」ことを示します。

これを確認する試験である「ノンコメドジェニックテスト済み」と記載のある商品を選びましょう。

「ノンコメドジェニックテスト」は、実際にヒトの背中に化粧品を繰り返し塗って、ニキビのもと(コメド)ができないことを確認する試験です。

日本皮膚科学会による「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」においてもニキビ肌の方が使う化粧品は「ノンコメドジェニック」であることが推奨されています。

この試験をクリアした化粧下地には、パッケージなどに

ノンコメドジェニックテスト済み
ニキビの元になりにくい処方

といった記載がありますので、確認してみましょう。

※すべての方に、ニキビができないわけではありません。

ポイント2 ニキビになりにくい成分

2つ目のポイントは成分です。

確認すべきポイントは2つです。

  • 毛穴を詰まらせにくい
  • アクネ菌の栄養源になりにくい

化粧下地に配合される成分の中にはニキビを誘発するものがあります

ニキビは「毛穴の詰まり」から始まります。

詰まった毛穴でニキビの原因菌である「アクネ菌(C. acnes」が「過剰な皮脂」を栄養にして増殖します。

アクネ菌が増えると、毛穴の中で炎症が起こり、ニキビが悪化してしまいます。

化粧品の成分の中にはアクネ菌の栄養源になってしまうものや、毛穴を詰まりやすくするものがあります。

このような成分が配合されているものを使うとニキビができやすくなってしまいます。

化粧下地に配合される成分の中には、毛穴を詰まらせる「コメド」の原因になるものがあります。

次の表は、コメドのできやすさ・できにくさを0〜3の4段階で調べた実験結果です。

数字が大きいほどコメドができやすい=ニキビになりやすいことを表します。

原料名コメド誘発能
0:なし、1:軽度、2:中等度、3:強度
オレイン酸3
スクアレン3
アーモンド油3
ココナッツ油2
スクワラン1
白色ワセリン0
シリコンオイル0
ミネラルオイル0
グリセリン0
ポリエチレングリコール2000
プロピレングリコール0

この結果から

コメド誘発能が高い=ニキビになりやすい成分
・植物油
 オレイン酸
 スクアレン
 アーモンド油など

反対に

コメド誘発能が低い/ない=ニキビになりにくい成分
・ワセリン
・ミネラルオイル
・ポリエチレングリコール
など

ということができます。

ちなみに毛穴を詰まらせやすい「スクアレン」は皮脂の成分ですが、化粧品に配合されるのは「スクワラン」です。
「スクワラン」はコメド形成能は低いので問題はありません

また保湿成分として汎用されるグリセリンはアクネ菌の栄養源になりやすいことが知られています。

一方で、ジグリセリン、ポリグリセリンにはそのような性質はありません

気になる方はグリセリンフリーの化粧下地を選ぶのもよいですね。

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また、紫外線散乱剤として使われる酸化亜鉛は毛穴を詰まらせるという話もありますが、そのようなことはありません

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ポイント3 ニキビをきちんと隠すカバー力

ニキビができにくい、下地、ファンデーション、パウダーファンデーション、プレストパウダー、ルースパウダーのイメージイラスト。

気になるニキビや赤み、にきび痕、凹凸。
肌悩みが気になるにきび肌ですが、それを隠そうとして、ついファンデーションを厚塗りにしてしまっていませんか?

気になる肌悩みをファンデーションだけでカバーしようとすると、不自然な仕上がりになったり、化粧崩れもしやすくなります。

化粧下地の目的は、次に塗るファンデーションのつきや持ちをよくすることですが、赤みやくすみなどのお肌の色みや、毛穴・凹凸などの質感の悩みを補正する機能があります。

ベースメイクの最初に使うことで、ファンデーションを厚塗りにしなくても肌悩みをきちんと隠し、自然に仕上げることができます。

ニキビが気になるときは積極的に活用してみましょう。

ポイント4 紫外線(U V)カット効果

uvケアアイテムの画像。uvクリーム、uvミルク、uvローションなど。

実は紫外線はニキビが悪化する原因の1つです。

UVカット効果のある化粧下地を選びましょう。

特に色つきの化粧下地は紫外線だけでなく可視光線もある程度防ぐことができるのでおすすめです。

UVカット効果(紫外線防止効果)はSPF、PAで表されます。

SPFはUV-Bカット効果の程度、PAはUV-Aカット効果の程度を表しています。
日常生活ではSPF30程度で充分です。

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ポイント5 石鹸でも落としやすい

落としきれずお肌に残ったメイクはニキビの悪化の原因になります。

お肌に負担がないこともニキビの悪化を防ぐために必要な条件です。

石鹸でも落とせるタイプのものはよりおすすめです。

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+αのポイント|下地でニキビを隠す方法

気になるニキビを化粧下地で隠す方法は、

  • 色で隠す
  • 光で隠す

の2つがあります。

ニキビの種類によってどちらが適しているかが変わります。
まとめると、

  • 赤みはグリーンで隠す
  • 茶色いシミ(色素沈着)はベージュで隠す
  • 毛穴・凹凸・クレーターは光で隠す

のようになります。

赤みはグリーンで隠す

ニキビ跡の赤みをグリーンの日焼け止めで隠してカバーするイメージのイラスト。

ニキビ跡の赤みは色補正でカバーしましょう。
赤みの上にグリーンを乗せることで肌色に近づくため、目立ちにくくなります。

シミ・色素沈着はベージュで隠す

ニキビ跡のシミ・色素沈着をベージュの日焼け止めで隠してカバーするイメージのイラスト。

茶色いシミ(色素沈着)は色補正でカバーしましょう。
ファンデーションとしても使えるものもあります。

毛穴・凹凸・クレーターは光で隠す

毛穴やクレーターなどの肌の凹凸は、光の反射を利用してカバーしましょう。
ぼかし効果で毛穴も目立ちにくくなります。

色付き(色つき)の日焼け止めのバルク画像。クリーム、ミルク(乳液)、ジェルタイプ。左からピンク、ピンクベージュ、ベージュ(イエロー)、パープル(紫、ラベンダー)、グリーン(緑)の色がついている。
合わせて読みたい【2023年最新】日焼け止めは色つきがオススメ!色別の効果とおすすめを解説

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ニキビ肌でもメイクをしてもいいの?

ニキビができているときにメイクをすることはお肌にとって悪いことをしているように思っていませんか?

大丈夫です、ニキビ肌でもメイクをしてもいいのです。

メイクにはお肌の悩みをカバーしてお肌を美しく見せる効果がありますが、それだけではありません。
実はメイクには、ニキビが悪化する原因からお肌を守る効果もあります。

日本皮膚科学会による「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」においてもニキビ肌でもメイクをしてもよいとされています。ただし、使うメイクアップ化粧品は「ノンコメドジェニック」であることが重要です。

ニキビ肌におけるメイクの役割は3つあります。

  • ニキビを目立たなくして、お肌を美しく見せる
  • ニキビが悪化する原因からお肌をまもる
  • ニキビ肌を目立たなくして明るい気持ちに

ニキビを目立たなくして、お肌を美しく見せる

化粧下地、ファンデーションなどのベースメイクは、ニキビやニキビ痕、凹凸をカバーして、ニキビを目立たなくしてくれます。

ファンデーションだけで隠そうとすると厚塗りになりがちですが、化粧下地を組み合わせることでより美しく自然な仕上がりになります。

ニキビが悪化する原因からお肌をまもる

ニキビは「毛穴の詰まり」「過剰な皮脂」「アクネ菌」の増殖を主な原因としてはじまります。
紫外線はこの3つの原因に影響を与えるため、ニキビができたり、ニキビが悪化してしまうことがあります。

紫外線(UV)カット効果のある化粧下地やファンデーションを使うことで、紫外線からお肌をまもり、ニキビの悪化を防ぐことができます。

またニキビが気になるとき、無意識のうちにニキビを触ってしまうことはありませんか?
ニキビを触ることはお肌への刺激になり、ニキビの悪化につながります。

メイクをするときれいに仕上げたメイクを崩したくないという心理がはたらきます。そうすると、ニキビを触らなくなり、刺激からお肌をまもることができます。

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ニキビ肌を目立たなくして明るい気持ちに

流行や服装、気分に合わせて変えたりできるメイクは楽しいもの。
ですが、ニキビが悪化するかもしれない、と不安な気持ちで使っていたら楽しみも半減してしまいます。

ニキビができにくいメイクアップ化粧品でニキビをきれいにカバーすることができたら毎日がより楽しくなりますね。

ニキビが気になるとき、お肌の状態がよくなるまでにはある程度の時間がかかりますが、そんなときでもメイクは、すぐにニキビや赤みを目立たなくすることができます。

ニキビをきれいにカバーすることができると、まわりの視線も気になりにくくなり、ニキビを見られているのでは、と感じていた不安な気持ちも和らげてくれます。

使うスキンケアやメイクアップ化粧品は必ずノンコメドジェニックテスト済みであることを確認しましょう。

ニキビ治療と併用できることを確認している商品も出ています。

おすすめはアクセーヌのイプノスシリーズ

化粧下地はもちろん、ファンデーションまで揃い、きちんと隠すだけでなく、日中もアクネケアをし続けられます。

朝晩のケアだけでは不安という方はチェックしてみましょう。

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まとめ

ニキビができにくい化粧下地の選び方のポイントは

  • ニキビの元になりにくいノンコメドジェニックテスト済み
  • ニキビになりにくい成分
  • ニキビをきちんと隠すカバー力
  • 紫外線(U V)カット効果
  • 石鹸でも落としやすい

の5つです。

このポイントに気をつけて選び、上手に使ってニキビを隠しながらケアしましょう。

※すべての方に、にきびができないわけではありません。

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  • この記事を書いた人

コスメ管理人

元化粧品メーカー研究員、現役薬剤師| 日本化粧品検定1級2級|日本コスメティック協会 コスメマイスター&スキンケアマイスター|日本フェムテック協会 認定フェムテックエクスパート |10年以上化粧品開発に携わった経験から、本当に肌に良い化粧品についてお伝えします。

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