この記事をご覧になっている男性の方は、大人になってもニキビがなかなか治らないとお悩みのことと思います。
自己流で間違ったケアをしてしまうと、なかなか治らなかったり、ニキビ跡になってしまうこともあります。
繰り返す大人ニキビをきれいに治す方法について、ニキビ肌向けスキンケア開発歴14年・薬剤師が解説します。
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男性の大人ニキビの原因
ニキビというと青春のシンボルのように言われることも多いですね。
思春期になると皮脂分泌が増えることでニキビができやすい状態になります。
思春期を過ぎるとニキビが少なくなる方が多いのは、皮脂分泌量のピークを過ぎるからです。
でも大人になってもニキビが減らない、中には大人になってからニキビができるようになったという男性の方もいらっしゃるかもしれません。
ニキビができる原因には、
- 毛穴の詰まり
- アクネ菌
- 過剰な皮脂
の3つの因子が関わっています。
ニキビの原因となる3大因子
ニキビは「毛穴の詰まり」から始まります。
詰まった毛穴でニキビの原因菌である「アクネ菌(C. acnes)」が「過剰な皮脂」を栄養にして増殖します。
アクネ菌が増えると、毛穴の中で炎症が起こり、ニキビが悪化してしまいます。
ニキビの原因① 毛穴の詰まり
すべてのニキビは「毛穴の詰まり」から始まります。
この毛穴の詰まりを「コメド(comedo)」と呼びます。
日本語では「面皰(めんぽう)」と言い、「白ニキビ(閉鎖面皰)」や「黒ニキビ(開放面皰)」があります。
毛穴の詰まりはさまざまな原因によって起こります。
私たちの肌は、約28日のサイクルで古い角質が垢となって剥がれ落ち、新しい細胞層に置き換わっています。
これを「ターンオーバー」と言います。
通常、皮脂は毛穴から排出されますが、ターンオーバーが乱れると古い角質によって毛穴の出口が狭くなり、皮脂が溜まってコメド(面皰)ができてしまいます。
すると皮脂を栄養源にしている「アクネ菌」が過剰に増殖し、炎症を起こしてニキビになってしまいます。
ターンオーバーが乱れる原因は様々ですが、大人ニキビでは乾燥やストレス、ホルモンバランスなども原因の一つとなっています。
ニキビの原因② 過剰な皮脂
過剰な皮脂も毛穴の詰まりの原因の一つです。
皮脂は皮膚表面で水分の蒸発を防ぐなど、それ自体は悪者ではありません。
しかしホルモンバランスの影響で皮脂分泌が過剰になると、排出がうまくできず、毛穴の詰まりの原因になります。
さらに、次に述べるアクネ菌はこの皮脂を栄養にして増殖し、炎症を引き起こすこともあります。
ニキビの原因③ アクネ菌
アクネ菌(C. acnes)はニキビの原因菌として知られています。
アクネ菌はニキビの原因菌だからと言ってニキビ肌の方だけが持っている菌ではありません。
常在菌と言ってどのような肌の人も持っている菌です。
嫌気性菌であり毛穴の奥にいます。
アクネ菌は毛穴の中で皮脂を栄養源にしています。
ですので、皮脂が過剰になったり、毛穴が詰まって皮脂が溜まったりすると、その皮脂を栄養にして増殖します。
アクネ菌はポルフィリンという物質を産生し、これが活性酸素を発生させたり、炎症を引き起こすことで、ニキビが悪化してしまいます。
このようにニキビは①毛穴の詰まり ②過剰な皮脂 ③アクネ菌の3つの因子が原因です。
この3つに因子への対策をおこなうことで、ニキビの悪化を防ぐことができます。
ニキビの原因についてはこちらの記事で紹介しています。
-
ニキビの3大因子とは?ニキビの原因・種類・対策を解説
続きを見る
治りにくい男性の大人ニキビをきれいに治す方法
男性でも気になる頬やあご(Uゾーン)、おでこ(Tゾーン)の大人ニキビ。
ひとつふたつのニキビや吹き出物であればホルモンバランスの乱れなど一過性のものとして皮膚科にかかることはあまりないかもしれません。
でも全然治らず困っているというのであればまずは皮膚科専門医に診てもらいましょう。
ニキビは尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)という皮膚の病気です。
皮膚科で処方されるニキビ治療薬は医療用医薬品と言い、市販薬とは作用機序が異なり、根本的な解決が期待できます。
治りにくい大人ニキビをきれいに治す方法
- 繰り返す大人ニキビは薬で治すのが正解
- 正しく薬を使いましょう
- 肌に合ったスキンケアを使いましょう
- スキンケアは正しく使いましょう
- ニキビを悪化させる生活習慣をやめましょう
繰り返す大人ニキビは薬で治すのが正解
ニキビの治療は
- 毛穴の詰まりの治療
- アクネ菌を殺す治療
- 炎症を早く抑える治療
の3つを同時に行うことが重要です。
皮膚科で処方されるニキビ治療薬で代表的なものは
- アダパレン(面ぽう改善作用、抗炎症作用)
- クリンダマイシン(アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用)
- 過酸化ベンゾイル(アクネ菌に対する抗菌作用)
の3つです。
それぞれ塗り薬(外用薬)としては現在以下の4種類があります。
- ディフェリン®ゲル(アダパレン)
- ベピオ®ゲル(過酸化ベンゾイル)
- デュアック®配合ゲル(クリンダマイシン+過酸化ベンゾイル)
- エピデュオ®ゲル(アダパレン+過酸化ベンゾイル)
これらの外用薬の補助的な役割としてビタミン類などの飲み薬(内服薬)を組み合わせることがあります。
- ビタダン(ビタミンB1、B2、B6、B12)
- ハイチオール(L―システイン)
- ユベラ(ビタミンE)
実は、ニキビの治療には多少根気が必要です。
最低でも3ヶ月は皮膚科で診てもらいましょう。
ニキビは一朝一夕では治りません。
ニキビ治療の目標は3つあります。
- 今あるニキビを早く良くする
- 新たなニキビができるのを防ぐ
- ニキビ跡になるのを防ぐ
ニキビ治療の目標は今あるニキビを悪化させず早く治しながら、まだ見えていないニキビ予備軍をニキビにならないようにすることです。
そして一番のゴールは「ニキビをきれいに治す」こと。
現在のニキビ治療は「ただ治す」から「きれいに治す」へと患者さん視点になってきています。
ニキビの原因についてはこちらの記事で紹介しています。
-
ニキビの3大因子とは?ニキビの原因・種類・対策を解説
続きを見る
正しく薬を使いましょう
すでに皮膚科に通っていて、ディフェリンのようなお薬を処方されているのに、皮膚科に行っても治らないという方は、お薬の塗り方が原因かもしれません。
ディフェリンゲルはニキビの原因となる毛穴の詰まり(=医学的には面ぽうと言います)をとるお薬です。
つまり新しいニキビが発生するのを予防してくれています。
ニキビはどこにできるかわかりませんので、ニキビが見えていないところにも塗る必要があります。
現在できているニキビを悪化させずきれいに治す未来まで見据えた治療をおこなっていると考えましょう。
最初は赤いニキビの上にチョン→点で塗り、カサカサ・ピリピリが大丈夫なら周りに広げていきます。
目標はニキビが出ているところ、顔なら顔全体に面塗りします。
またアダパレンを使うと最初は肌が乾燥しやすくなります。
ヒリヒリ感が出る場合もありますが、きちんとお薬を塗れている証拠です。
ニキビ肌向けの保湿剤で優しく保湿をして、できるだけお薬を続けるようにしましょう。
肌に合ったスキンケアを使いましょう
化粧水や乳液、クリームなどのスキンケア製品が原因でニキビができることもあります。
せっかく薬で治療していても、スキンケアがニキビの原因になっているとしたら元も子もありません。
化粧品の成分の中にはアクネ菌の栄養源になってしまうものや、毛穴を詰まりやすくするものがあります。
このような成分が配合されているものを使うとニキビができやすくなってしまいます。
例えばオレイン酸やアーモンド油などの植物油は毛穴を詰まらせやすい成分です。クレンジングオイルを使われている方は注意しましょう。
また保湿成分として汎用されるグリセリンはアクネ菌の栄養源になりやすいことが知られています。
大人ニキビが全然治らないという方は、スキンケアも見直してみましょう。
大人ニキビのスキンケア選びの3つのポイント
- ノンコメドジェニックテスト済み
- ニキビや肌荒れを防ぐ医薬部外品
- ニキビの3つの因子(毛穴の詰まり・皮脂・アクネ菌)にアプローチする
一番抑えておきたいポイントは「ノンコメドジェニックテスト済み」。
「コメド」とはニキビのもとのことです。
すなわち「ノンコメドジェニック=ニキビのもとになりにくい」ことを示します。
ノンコメドジェニックテストは、実際にヒトの背中に化粧品を繰り返し塗って、ニキビのもと(コメド)ができないことを確認する試験です。
日本皮膚科学会による「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」においてもニキビ肌の方が使う化粧品は「ノンコメドジェニック」であることが推奨されています。
ニキビが気になるときは「ノンコメドジェニックテスト済み」の化粧品を選びましょう。
ニキビの原因になりやすい化粧品成分についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
-
グリセリンフリーの日焼け止めを選ぶときの見落としがちなポイント
続きを見る
スキンケアは正しく使いましょう
どんなにニキビ肌に良い化粧品を選んでも、使い方を間違えるとニキビを悪化させてしまうこともあります。
洗顔・保湿・日焼け止めそれぞれのスキンケアのポイントをお伝えします。
洗顔のポイント
- 1日2回、洗いすぎに注意
- よく泡立てる
- 泡で優しく洗う、こすらない
- きちんとすすぐ
- 優しく拭く
保湿のポイント
- こすらない
- たっぷり使う
- 化粧水だけで終わらせない
日焼け止めのポイント
- 日焼け止めを使う
- 使用量をまもる
- きちんと落とす
またメイクをされる男性の方も多くなってきています。
メイクはニキビに悪いと思われるかもしれませんが、日本皮膚科学会の尋常性痤瘡治療ガイドラインでは、ノンコメドジェニックテスト済みのメイクアップ化粧品であれば使っても良いとされています。
周りの目線をニキビからそらしてくれる視覚的な効果だけでなく、意識的にニキビを触らなくなる効果もあります。
ニキビ肌でも使えるノンコメドジェニックテスト済みの日焼け止めはこちらで紹介しています。
-
その日焼け止め、毛穴を詰まらせていませんか?日焼け止めを塗るとニキビができる3つの原因と対策
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ニキビを悪化させる生活習慣をやめましょう
前述のスキンケア方法もそうですが、いつもの習慣が知らず知らずのうちにニキビを治りにくくしているかもしれません。
不規則な生活や睡眠不足、寝具や髪型、顔を触ってしまう癖など、思い当たるものがあればできることから変えてみましょう。
- 睡眠をとる
- 枕カバーを変えてみる
- 髪型を変えてみる
- メイクのスポンジやパフを洗う
皮膚科に行けない!どうする?
大人ニキビをきれいに治すには皮膚科で治療するのが最善策です。
でも実際には仕事をしていたり、学校があったりと通院できない方も多くいらっしゃるでしょう。
そのような方におすすめなのが、オンライン診療です。
実はニキビもオンライン診療で相談できます。
おすすめはニキビ治療専門のオンライン診療サービス「">ANS.(アンス)」。
ANS.はスマホ一つで医師に診察・処方してもらえる、オンライン美肌治療サービスです。
病院に行かずにオンライン診療による医師の診断で、ニキビ治療薬が届きます。
サプリメントや市販薬とは違い、医療機関において医師の診断の下でしか処方できない医療用医薬品は、高い効果が期待できます。
おすすめポイント
- オンライン診療なので病院に通院しなくていい
- 医師によるカウンセリングが受けられ、症状にあった薬が処方される
- 診療後最短翌日にお薬が届く
- チャット式オンライン診療で平日・土日も診察可能!予約の必要もなし!
- 専門家にチャットで美肌相談ができる「HADA相談室」でアフターケアも充実
- 1ヶ月からのお試しもOKだから気軽の始められる
こんな方におすすめ
- サプリメント、化粧品では治らなかった症状にお悩みの方
- お肌コンディションの維持をしたい方
- ニキビ、毛穴、シミにお悩みの方
オンライン診療ならこれまで病院に行く時間がとれなかった方でも、隙間時間に受診できますね。
ぜひ活用してみてください。
ニキビ治療を続けるためのポイント
ニキビ治療で処方される塗り薬の中には、肌が乾燥しやすくなったり、刺激感を感じやすくなるものがあります。
最初の数週間と言われていますが、その乾燥感や皮膚刺激感が原因で、薬を続けることができなくなってしまうことも。
でもそれはきちんとお薬が塗れている証拠とも言えます。
そこでやめてしまうと、せっかく頑張ったニキビ治療は振り出しに。
そのような副作用とうまく付き合うためにスキンケアを取り入れましょう。
特に保湿をすることで乾燥感や刺激感が軽減され、継続しやすくなるとも言われています。
使うスキンケア製品は必ずノンコメドジェニックテスト済みであることを確認しましょう。
ニキビ治療と併用できることを確認しているスキンケア商品も出ています。
大人ニキビのスキンケアの基本について、詳しくはこちらで解説しています。
-
大人ニキビの原因とスキンケアの基本 -予防に効果的なスキンケア方法-
続きを見る
まとめ
ニキビはただ「治す」から「きれいに治す」時代になっています。
そのためにはきちんと皮膚科で医療用医薬品による治療を受けるのがおすすめです。
最近はオンライン診療でニキビ治療ができるようになっています。
ご自身のライフスタイルに合わせて受診の方法を選ぶと良いですね。
ニキビは治せる時代になっていますので、ご自身のお肌に合った方法を見つけてみてください。